名刺の歴史
2017.05.24

元気な男性現代のビジネスシーンにおいて、もはや必携と言っても良いツール、「名刺」。
日本では商談が始まったら、まず名刺交換というほど、ビジネスにはなくてはならない存在です。
でも、普段当たり前のように使っているこの「名刺」、歴史に登場したその当時には、今とはまったく違った使われ方をしていたということ、ご存知でしょうか?
ここでは、「名刺」の歴史について、簡単にお話ししましょう。

発祥:中国 後漢時代
名刺の起源は、実は諸説あります。
中でも有力なのは、今から2000年近く前、古代の中国、後漢時代だとする説です。
ずいぶんと歴史があるものなのですね。

「名刺」は、当時の「士大夫(したいふ)」という官僚階級の人々が使い始めた、「刺」という札に由来します。
「士大夫」たちが誰かの屋敷を訪問した時に、相手が不在だった場合、自身の名前と身分を書いた「刺」という札を訪問先に残したそうです。
その「刺」を残すことで、相手との取次を要請した、と言われます。
「名」を書いた「刺」という札、だから「名刺」。
なるほど、現代とはことなり、最初は宅急便の不在票のような使われ方をしていたのですね。

その後「名刺」は、古代中国からヨーロッパへと伝わります。再び歴史に登場するのは、16世紀ごろのドイツです。
当時のドイツ社交界で、トランプの裏に名前を書くのが広まったのだとか。
さらに18世紀には、社交界を中心として、ヨーロッパ全土で使われるようになりました。

ヨーロッパからアメリカへと渡った名刺が、日本で使われるようになったのは、江戸時代だと言われています。
ここでも、「名刺」は不在票のような使われ方をしていたようです。つまり、相手が不在だった時に、訪問を知らせる用途ですね。
時代が時代だからか、和紙に自分の名前を墨で記していたようです。

これが幕末になり、日本が開国すると、西欧から入ってきた印刷技術を使って、印刷した名刺が使われるようになります。
この頃になると西欧文化の影響からか、「不在票」としてではなく、主に日本の役人が外国人とやりとりするのに使われていました。
ようやく、現代日本の使い方に近くなりましたね。

いかがでしたでしょうか。
どの時代でも、人と人を繋ぐ必携のツール、名刺。でも、官僚階級や社交界の人たちなど、誰でも気軽に持てるものでもなかったようです。
でも今はパソコンさえあれば、誰でも簡単にデザイン名刺が作れる、いい時代になりましたね。

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